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ストレスチェックで管理職がしてはいけないこと:部下への声かけのOK・NGと、結果の扱い

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ストレスチェックは、社員が「答えた内容で評価が下がるかもしれない」と心配せずに、正直に答えられることが大前提です。そのため、法律と国の指針で、会社がしてはいけないことがはっきり決められています。このコラムでは、社長や管理職の方に知っておいていただきたいことを、場面ごとにまとめます。

管理職のよくある疑問、3つの答え

管理職も、受けるの?

受けます対象になる人は健康診断と同じで、役職は関係ありません。

部下の結果は、見られる?

見られません本人の同意がなければ、会社も上司も、個人の結果は見られません。

受けるように、声をかけてもいい?

よい声をかけてすすめるのは、よいことです。ただし、強制したり、受けない人を不利に扱ったりしてはいけません。

この記事でわかること

  • 会社が守る、大きな3つのこと
  • 受けない人・同意しない人・申し出ない人の扱い
  • 結果や面接を理由にしてはいけないこと
  • 個人の結果を、見ない・広めないための決まり
  • 管理職にできること
  • 部下への声かけの、言ってよいこと・いけないこと
  • 管理職からのよくある質問(部下が受けたか知ってよい? 自分が高ストレスと出たら?など)

01会社が守ることは、大きく3つ

守ること 1

個人の結果は、本人の同意がなければ見られない

誰が高ストレスかも、会社にはわかりません

守ること 2

面接を受けるかどうかは、本人が決める

会社は面接を命令できません

守ること 3

受けた・受けない・申し出たことで、不利に扱わない

表向きの理由を変えても、実際に同じことならいけません

02受けない人・同意しない人・申し出ない人を、不利に扱わない

社員には、ストレスチェックを受ける義務はありません。そのため、次の人を、そのことを理由に不利に扱ってはいけません。

ストレスチェックを受けない人

してはいけないことの例就業規則で受けることを義務にして、受けない人を処分する

結果を会社に渡すことに同意しない人

してはいけないことの例同意しないことを理由に、評価や配置で不利に扱う

面接の対象なのに、申し出ない人

してはいけないことの例申し出ないことを理由に、不利に扱う

受ける人を増やしたいときは

処分ではなく、声かけですすめます。国も、できるだけ対象になる人全員が受けるのが望ましいとしています。

03申し出た人を不利に扱わない・結果だけで配置を決めない

面接を申し出た人を、不利に扱わない

面接を申し出た人を、そのことを理由に不利に扱うことは、法律で禁止されています

「面接を申し出たから、大事な仕事から外す」といった扱いはできません。

結果だけで、配置を決めない

ストレスチェックの結果だけを理由に、配置換えなどを決めてはいけません。働き方の配慮が必要かどうかは、医師の面接をして、医師の意見を聞いてから決めます。

ストレスチェックは、病気を見つけるための検査ではありません

本人が、自分のストレスに気づくためのものです。

詳しくは高ストレスと判定されたら? 医師の面接の流れ

04面接の結果を理由にしてはいけないこと

面接のあと、医師の意見をもとに働き方を配慮することは、会社の大切な役割です。しかし、面接の結果を理由に、次のことをしてはいけません。

面接の結果を理由に、してはいけないこと

  • 解雇する
  • 期間を決めて雇っている人の契約を、更新しない
  • 退職をすすめる
  • 不当な目的で、配置換えや役職の変更を命じる
  • 医師の意見を聞かずに配慮を決める、医師の意見と大きくちがう配慮をする

詳しくはストレスチェックの面接のあと、会社がすること:医師の意見と働き方の配慮

05個人の結果を、見ない・広めない

個人の結果について、会社がしてはいけないことをまとめます。

してはいけないこと理由・決まり
本人の同意なしに、個人の結果を見る結果は実施者から本人に直接届きます。会社が受け取るには、本人の同意が必要です
結果を届ける前に、同意を取っておく同意は、本人が自分の結果を知ったあとで取ります
社長や人事部長が、結果を扱う事務に入る人事権のある人は、実施者にも、結果を扱う事務にも入れません
10人未満の部署の集団分析を受け取る誰の結果かわかってしまうため、全員の同意がなければ受け取れません
受け取った結果を、上司や同僚に広める配慮に必要な範囲をこえて伝えてはいけません

社内の規程で、先に決めておく

誰が、どこまで見るのかは、社内の規程で先に決めておくと安心です。

詳しくはストレスチェックの結果は会社に知られる? 会社が見られる情報・見られない情報と、同意の取り方

06管理職ができること

「してはいけないこと」ばかりではありません。管理職にしかできない、大切な役割もあります。

受けるように声をかける

処分ではなく、声かけですすめます。

ふだんの様子から、産業医との面談をすすめる

遅刻や欠勤が増えた、体調が変わったなど、ふだんの様子を理由に、就業規則にそってすすめられます。ストレスチェックの結果を理由にはしません。

医師の意見にもとづく配慮を、職場で行う

仕事の量や分担を調えるのは、職場の上司の役割です。

集団分析の結果をもとに、職場を良くする

部署ごとの傾向を見て、仕事の進め方や職場の環境を見直します。

部下への声かけ:言ってよいこと・いけないこと

ストレスチェックの前後に、管理職がかける言葉の例です。すすめるのはよいことですが、結果をたずねたり、受けないことを責めたりしてはいけません。

言ってよいこと(例)

  • 「ストレスチェックの締め切りは○日だから、忘れずに受けてね」
  • 「答えた内容は、本人に直接届く。会社や上司は、本人の同意がなければ見られないから、正直に答えて大丈夫」
  • 「最近忙しそうだけど、体調はどう?」(ふだんの様子から声をかける)
  • 「気になることがあれば、産業医にも相談できるよ」

言ってはいけないこと(例)

  • 「結果を見せて」「高ストレスだった?」(結果をたずねる)
  • 「受けないと、評価にひびくよ」(不利な扱いをほのめかす)
  • 「面接なんて大げさだよ」(面接の申し出をためらわせる)
  • 「部署の結果が悪かったのは、誰のせい?」(集団分析で人を探す)

勤務時間中に受けてよいかは、会社の決まりにそって伝えます。

上司が、パソコンで答えている部下に、少し離れた所から穏やかに声をかけている様子のイメージ
声をかけるときは、画面をのぞかず、少し離れた所から。結果ではなく、受ける時間や相談先を伝えます。

迷ったときは、産業医に相談を

よくわからないときは、自分で判断せず、産業医に相談してください。病院の受診を無理にさせるような話になるときは、社労士や弁護士にも確かめると安心です。

詳しくは『ストレスチェックの集団分析とは? 結果を職場の改善につなげる方法』

07管理職からのよくある質問

管理職自身も、ストレスチェックを受ける?

受けます。対象になる人は健康診断と同じで、部長や課長といった役職は関係ありません。管理職は、部下の対応や板ばさみで、負担が大きくなりやすい立場です。自分のストレスに気づくためにも、受けておきましょう。

部下が受けたかどうかは、知ってよい?

受けたかどうか(受検の有無)は、ストレスチェックの結果ではないので、会社が知って、受けていない人に声をかけることができます。ただし、何度も強く求める、受けない理由を問いただすなど、強制にならないようにします。答えた内容や結果は、本人の同意がなければ見られません。

自分の部署の、集団分析の結果が悪かったら?

誰かを責めるための結果ではありません。国の事例集も、集団分析の結果は職場の強みを伸ばすためのヒントで、管理職への批判と受け取られないように注意するよう書いています。国の指針は、結果がその部署の管理職の評価につながるおそれがあるため、社内で制限なく共有してはいけないとしています。結果は産業医などと一緒に読み、仕事の量や進め方、職場の支えなど、部下の意見も聞きながら、できることから見直しましょう。

部下から「高ストレスだった」と相談されたら?

まず、話してくれたことをねぎらい、落ち着いて話を聞きます。点数や答えの中身を、くわしく聞き出す必要はありません。医師の面接の申し出方や相談の窓口は、結果と一緒に本人に届いているはずなので、その案内と、産業医に相談できることを伝えます。本人の了解なく、ほかの人に話してはいけません。仕事の量などの配慮が要りそうなときは、本人と相談したうえで、人事や産業医につなぎます。

自分が高ストレスと出たら?

管理職も、ほかの社員と同じように、医師の面接を申し出ることができます。申し出たことを理由に不利に扱うことは、法律で禁止されています。管理職が早めに相談すると、部下も「相談していいんだ」と思えます。ためらわずに使いましょう。

詳しくは高ストレスと判定されたら? 医師の面接の流れ『部下からメンタル不調の相談を受けたら? 上司の話の聴き方と、産業医へのつなぎ方』

社員への対応に迷ったときに、すぐ相談できる産業医がいると、管理職も安心して部下に向き合えます。

津山産業医事務所なら

  • 1

    面接から、職場での配慮まで

    高ストレスの人の面接や就業判定を行い、職場でどんな配慮をすればよいかを、医師の意見としてお伝えします。

  • 2

    集団分析から、職場の改善へ

    部署ごとの結果を分析し、職場の改善を提案します。

  • 3

    決まりを社内で共有するお手伝い

    衛生委員会への出席や衛生講話で、ストレスチェックの決まりを、管理職や社員の方に伝えるお手伝いをします。

おわりに

このコラムのまとめ

  • 受けない人・同意しない人・申し出ない人を、不利に扱ってはいけません。
  • 面接を申し出た人を不利に扱うことは、法律で禁止されています。
  • 結果だけで配置を決めたり、面接の結果を理由に解雇したりしてはいけません。
  • 個人の結果は、本人の同意がなければ見られません。
  • 管理職は、声かけ・配慮・職場の改善で、大きな役割を果たせます。
  • 部下には、受ける時間や相談先を伝えます。結果をたずねたり、受けないことを責めたりはしません。

社員が安心して正直に答えられる職場にすることが、ストレスチェックを役立てるいちばんの近道です。

ストレスチェック全体の流れは、こちらストレスチェックとは? 全体をやさしく解説

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「この対応で大丈夫?」と迷ったときも、お気軽にご相談ください。

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メール:tsuyama-sangyoi@tsuyama-sangyoi.com

出典

このコラムは、2026年10月時点の内容で書いています。