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兵庫の会社が産業医を選ぶには? 地区の医師会の紹介窓口と、神戸・阪神・播磨など地域ごとの届け出先・無料の相談先

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兵庫の会社が産業医を選ぶには? 神戸・阪神・播磨など地域ごとの届け出先と無料の相談先、転倒・腰痛が多い県内の労災のイメージ画像

兵庫県内で、常時50人以上が働く事業場は、産業医を選ばなければなりません。兵庫県には労働基準監督署が11あり、同じ神戸市の中でも、区によって届け出先が分かれます。産業医の決まりそのものは全国で同じなので、ここでは短くふれるだけにします。そのかわりに、産業医を紹介している県内の地区の医師会、神戸・阪神・播磨・但馬・丹波・淡路の地域ごとの届け出先と無料の相談先、兵庫の健康診断と労働災害の数字など、兵庫の会社が知っておくと役立つことを集めました。

この記事でわかること

  • 事業場に産業医を紹介している県内10の地区の医師会と、問い合わせる前にそろえておくこと
  • 県内の地域ごとの届け出先(11の労働基準監督署)と、まちがえやすい受け持ちの早見表
  • 兵庫県の健康診断の結果:所見のある人の割合は全国より少し低いが、少しずつ上がっていること
  • 令和7年の県内の労働災害:転倒と腰痛が多い業種と年代
  • 兵庫産業保健総合支援センターの無料の支援(理学療法士・保健師の訪問など)と、10の地域産業保健センター
  • 兵庫の会社が、産業医を選ぶ前に確かめておきたいこと

01決まりは全国共通。兵庫で確かめたいのは「どこで探し、どこに届け出るか」

産業医を選ぶ決まり(労働安全衛生法)は全国共通で、兵庫県だけの決まりはありません。押さえておきたいのは、次の3つです。

  • 人数は会社全体ではなく、本社・工場・店舗などの場所(事業場)ごとに数えます。常時50人以上の事業場ごとに産業医が必要です。
  • 50人以上になったら、14日以内に選びます。
  • 選んだら「産業医選任報告」を、その事業場を受け持つ労働基準監督署に出します(2025年1月から原則、電子申請)。兵庫県では、この届け出先が地域によって分かれていて、まちがえやすいところです。

50人の数え方や、選ばなかったときの罰則などは、次の記事にまとめています。

詳しくは産業医の選任義務とは? 人数ごとの早見表(50人・1,000人・3,001人)と、14日以内の期限・罰則

02兵庫で産業医を探す:紹介をしている地区の医師会

産業医の探し方の一つに、事業場のある地区の医師会に相談する方法があります。兵庫県には44の郡市区医師会があり、そのうち10の医師会が、日本医師会の産業医のサイト(全国医師会産業医部会連絡協議会)の「事業場、産業医の紹介を行っている医師会一覧」にのっています。神戸・阪神・播磨・丹波の地域ごとに並べると、次のとおりです。

神戸

  • 神戸市中央区医師会

    078-231-2525

阪神

  • 尼崎市医師会

    06-6426-6333

  • 西宮市医師会

    0798-26-0662

  • 川西市医師会

    072-759-6950

播磨東播磨・北播磨・西播磨

  • 明石市医師会

    078-920-8739

    日本医師会の一覧では、市内の医療機関と事業所に限るとの注記。医師会のホームページにも紹介の案内があり、「明石市内近隣の事業者のみ」、委託の費用は医師と個別に相談、としています
  • 高砂市医師会

    079-442-0794

    高砂市内の事業所が対象
  • 三木市医師会

    0794-86-0012

  • 西脇市多可郡医師会

    0795-23-3402

    受け付けるのは、西脇市と多可郡の事業所だけ
  • 佐用郡医師会

    0790-82-2317

丹波

  • 丹波篠山市医師会

    079-552-8225

日本医師会 全国医師会産業医部会連絡協議会「産業医の事業場紹介」(2026年10月に確認)と、明石市医師会「産業医の選任について」から。電話は、日本医師会の一覧にのっている番号です。県内の郡市区医師会の数は、兵庫県医師会「県下郡市区医師会の紹介」によります。但馬と淡路の医師会は、日本医師会の一覧にはのっていません。神戸市内でのっているのは、中央区医師会だけです。

受け付ける事業場は、医師会によって限られます

明石市・高砂市・西脇市多可郡の医師会は、受け付ける事業場の地域を決めています。注記のない医師会も、受け付ける範囲や紹介のしかたは問い合わせて確かめましょう。一覧にのっていない地区の医師会の所在地と電話は、兵庫県医師会のホームページの「県下郡市区医師会の紹介」で調べられます。

医師会に問い合わせる前に、そろえておくこと

  • 事業場ごとの所在地と、働く人の数:本社と工場が別の市にあるときは、事業場ごとに書き出します。受け付ける事業場の地域が決まっている医師会もあるので、どの事業場の産業医を探しているのかをはっきりさせておきます。
  • 来てほしい回数と曜日:毎月来てほしいのか、衛生委員会を開く日にあわせたいのかなどを決めておきます。
  • 頼みたい仕事:健康診断のあとの医師の意見、長時間労働者や高ストレスの人の面接指導、職場巡視など。転倒や腰痛が多い職場なら、職場巡視で見てほしい場所も伝えられるようにします。

紹介を受けたら、契約の前に候補の産業医と会い、来てもらう回数や頼む仕事を話し合いましょう。候補のくらべ方や、契約の前の面談で聞くことは、次の記事にまとめています。

詳しくは『産業医の選び方:嘱託産業医を選ぶ前に整理すること、比べる7つのポイントと面談で聞くこと』

03県内の届け出先:11の労働基準監督署を、地域ごとに確かめる

兵庫県には労働基準監督署が11あり、50人未満の事業場が使う地域産業保健センターは10あります。届け出先は、本社の所在地ではなく、産業医を選んだ事業場の所在地で決まります。自社の事業場がどこに当たるかを、下の早見表で確かめてください。

市・区・町届け出先の
労働基準監督署
地域産業保健
センター

神戸

神戸市(9つの区)

  • 中央区・灘区

    届け出先の監督署神戸東署

    地域産業保健センター神戸市

  • 兵庫区・長田区・須磨区・垂水区・北区・西区

    届け出先の監督署神戸西署

    地域産業保健センター神戸市

  • 東灘区要注意

    届け出先の監督署西宮署

    地域産業保健センター神戸市

阪神

8つの市町(阪神南・阪神北)

  • 尼崎市

    届け出先の監督署尼崎署

    地域産業保健センター尼崎

  • 西宮市・芦屋市・宝塚市

    届け出先の監督署西宮署

    地域産業保健センター西宮

  • 伊丹市・川西市・三田市・猪名川町

    届け出先の監督署伊丹署

    地域産業保健センター伊丹

播磨

22の市町(東播磨・北播磨・中播磨・西播磨)

  • 明石市・加古川市・高砂市・三木市・稲美町・播磨町

    届け出先の監督署加古川署

    地域産業保健センター加古川

  • 小野市要注意

    届け出先の監督署加古川署

    地域産業保健センター西脇

  • 西脇市・加西市・加東市・多可町

    届け出先の監督署西脇署

    地域産業保健センター西脇

  • 姫路市・市川町・福崎町・神河町・宍粟市・たつの市・太子町

    届け出先の監督署姫路署

    地域産業保健センター姫路

  • 相生市・赤穂市・上郡町・佐用町

    届け出先の監督署相生署

    地域産業保健センター相生

但馬

5つの市町

  • 豊岡市・養父市・朝来市・香美町・新温泉町

    届け出先の監督署但馬署

    地域産業保健センター但馬

丹波

2つの市(届け出先が分かれます)

  • 丹波篠山市

    届け出先の監督署伊丹署

    地域産業保健センター伊丹

  • 丹波市

    届け出先の監督署西脇署

    地域産業保健センター西脇

淡路

3つの市

  • 洲本市・南あわじ市・淡路市

    届け出先の監督署淡路署

    地域産業保健センター淡路

「要注意」は、届け出先の監督署と、地域産業保健センターの受け持ちがちがう所です。兵庫労働局「労働基準監督署の所在地一覧・管轄」と、兵庫産業保健総合支援センター「地域産業保健センターのご案内」(令和8年3月現在)の担当地域から。地域の分け方は、兵庫県の県民局・県民センターの所管地域にならいました。郡の町は、兵庫県の推計人口の表で確かめました。

名前だけでは迷いやすい受け持ち

神戸市東灘区は、神戸の2つの署ではなく西宮署の受け持ちです(地域産業保健センターは神戸市)。明石市は加古川署、三田市と丹波篠山市は伊丹署、丹波市は西脇署、宍粟市とたつの市は姫路署です。小野市は、届け出は加古川署、地域産業保健センターは西脇です。

労働基準監督署の所在地と電話

労働基準監督署所在地電話(安全衛生)
神戸東神戸市中央区海岸通29 神戸地方合同庁舎3階078-389-5341
神戸西神戸市兵庫区水木通10-1-5078-570-0091
尼崎尼崎市東難波町4-18-36 尼崎地方合同庁舎1階06-7670-4922
西宮西宮市浜町7-35 西宮地方合同庁舎0798-24-8602
伊丹伊丹市昆陽1-1-6 伊丹労働総合庁舎072-710-7081
加古川加古川市野口町良野1737079-458-8472
西脇西脇市西脇885-30 西脇地方合同庁舎0795-22-3366
姫路姫路市北条1-83079-256-5789
相生相生市旭1-3-18 相生地方合同庁舎0791-22-1020
但馬豊岡市大手町9-150796-22-5145
淡路洲本市桑間280-20799-22-2591

電話は、安全衛生の担当の番号です(伊丹署は「二方面(安全衛生)」、西脇・相生・但馬・淡路の署は代表の番号)。窓口の時間は、平日の8時30分から17時15分までです。産業医選任報告は、電子申請なら窓口に行かずに出せます。

事業場がいくつもある会社と、離れた地域の事業場

  • 同じ神戸市の中でも、届け出先は分かれます。たとえば、中央区の本社、西区の工場、東灘区の倉庫がどれも50人以上なら、それぞれに産業医を選び、届け出先は神戸東・神戸西・西宮の3つの署になります。
  • 但馬・丹波・淡路などの事業場:決まった回数来てもらえるかを、移動の方法も含めて、契約の前に話し合っておきましょう。地域産業保健センターは但馬と淡路にもあり、50人未満の事業場はそちらも使えます。

事業場ごとの所在地・人数・届け出先の署を一覧にしておくと、産業医選任報告を出すときにも、地区の医師会や産業医の事務所に相談するときにも役立ちます。

04兵庫の健康診断:所見のある人は全国より少し少ないが、少しずつ増えている

国の統計(定期健康診断結果報告)で、県ごとの数字がわかるいちばん新しい年は令和6年です。兵庫県で定期健康診断を受けた約55万人のうち、何らかの所見(異常の所見)があった人は58.66%で、全国(59.44%)より0.78ポイント低くなっています。下の表のどの年も、兵庫県は全国を少し下回っています。ただし、兵庫県の割合も令和元年の56.24%から、令和6年までに2.4ポイント上がりました。

58.66%兵庫県(令和6年)
何らかの所見があった人

59.44%全国(令和6年)

約32万人兵庫県で所見があった人
(令和6年 323,967人)

年兵庫県全国差
令和元年56.24%56.99%0.75ポイント低い
令和2年57.55%58.51%0.96ポイント低い
令和3年57.86%58.68%0.82ポイント低い
令和5年58.25%58.94%0.69ポイント低い
令和6年58.66%59.44%0.78ポイント低い

厚生労働省「定期健康診断結果報告」(都道府県別。政府統計の総合窓口 e-Stat)から。令和4年は、途中で健康診断の決まり(労働安全衛生規則)が変わり、国の集計が1〜9月分と10〜12月分に分かれているため、表に入れていません。もとになっているのは、常時50人以上の労働者を使う事業者が労働基準監督署に出した報告です。

兵庫県で定期健康診断を受けた人の、約6割に何らかの所見

令和6年:受診した552,264人のうち323,967人(58.66%)。兵庫労働局が令和8年8月に出した資料では、令和7年は59.0%(受診した547,713人のうち323,119人)で、さらに上がっています。

所見があった社員一人ひとりに、医師の意見が必要です

健康診断で異常の所見があった社員については、医師の意見を聴き(労働安全衛生法 第66条の4)、その意見をふまえて、必要なら作業や労働時間を見直します(第66条の5)。意見を聴くのは、健康診断から3か月以内です(労働安全衛生規則 第51条の2)。県の割合をそのままあてはめると、100人の事業場では60人近くになります(実際の人数は事業場によってちがいます)。全国より少し低いとはいえ、健康診断のあとの仕事の量は少なくありません。

05兵庫の労働災害:いちばん多いのは転倒、次が腰痛などの「動作の反動」

けがなどで4日以上休んだ人・亡くなった人

5,262人

令和7年。前年の5,222人より40人増えた

亡くなった人

29人

前年の31人より2人減った

いちばん多いのは転倒

1,429人

全体の27.2%。前年より54人増えた

事故の型ごとの割合(令和7年・休業4日以上 5,262人)

  • 転倒27.2%1,429人
  • 動作の反動・無理な動作(腰痛など)15.0%788人
  • 墜落・転落14.8%779人
  • はさまれ・巻き込まれ10.4%546人
  • 交通事故(道路)6.7%351人
  • そのほか26.0%1,369人

転倒と、重い物を持ち上げたときやひねったときなどの「動作の反動・無理な動作」を合わせると、全体の4割をこえます。どちらも、作業の動きがもとになる災害です。業種ごとに見ると、次のようになります。

業種休業4日以上うち転倒うち動作の反動
製造業1,158人256人109人
商業851人303人132人
うち小売業569人214人90人
保健衛生業797人266人265人
うち社会福祉施設560人185人194人
陸上貨物運送業604人112人98人
接客娯楽業419人135人36人

「うち動作の反動」は、事故の型が「動作の反動・無理な動作」(腰痛などを含みます)だった人の数です。

介護施設などの社会福祉施設では560人のうち379人、小売業では569人のうち304人が、転倒か「動作の反動・無理な動作」でした。製造業では、機械などへの「はさまれ・巻き込まれ」も282人と多く、建設業(424人)では墜落・転落(153人)がいちばん多くなっています。

  • 転倒でけがをした人の73%が50歳以上で、50歳以上の女性が46%をしめています。
  • 年齢では、60歳以上が1,571人(29.9%)、50歳代が1,449人(27.5%)で、50歳以上の人が半数をこえます。
  • 亡くなった29人(道路での交通事故の7人を含みます)のうち10人は、姫路労働基準監督署の受け持ちの地域での災害でした。

兵庫労働局「兵庫県内の『令和7年 労働災害発生状況』について」(令和8年5月28日)と、令和7年の確定値の表(全産業・第三次産業・死亡災害)から。休業4日以上。新型コロナウイルス感染症にかかったことによるものは除きます。

兵庫労働局が重点にしていること

兵庫労働局は「兵庫第14次労働災害防止推進5か年計画」(令和5〜9年度)で、中高年の女性を中心に、作業の動きがもとになる転倒・腰痛などの災害(行動災害)を減らすことを重点の一つにしています。令和8年度は、小売業と社会福祉施設の行動災害、建設現場の高い所からの墜落・転落、陸上貨物運送業の荷役作業中の災害に、とくに力を入れるとしています。

仕事が原因の病気:腰痛が約4割

兵庫労働局のまとめでは、令和7年の県内の仕事が原因の病気(業務上疾病)は539人で、そのうち腰痛が205人でした。重い物を持ったときなど、はっきりしたきっかけのある腰痛(災害性腰痛)が166人、それ以外の腰痛が39人です。

兵庫労働局「令和8年度 兵庫労働衛生行政のあらまし」の「業務上疾病の推移」から。

この数字から、産業医に頼みたいこと

兵庫の数字から、確かめておきたいこと

健康診断のあと
受けた人の6割近くに所見があります。健康診断から3か月以内に医師の意見(就業判定)を出し、受診や生活の見直しをすすめるところまで頼めるか。
転倒・腰痛の予防
転倒と動作の反動で全体の4割をこえます。介護・小売・製造の現場の床や通路、持ち上げる作業の姿勢を、職場巡視で一緒に見てもらえるか。
倉庫・運送の荷役
陸上貨物運送業は604人で、墜落・転落も145人あります。荷の積み下ろしの場所や手順も、職場巡視で見てもらえるか。

ここでの数字は県全体のものです。自社の健康診断の結果やけがの記録と並べて見ると、どこから手をつけるかが見えてきます。

06兵庫で無料で使える相談先

兵庫産業保健総合支援センター

職場の健康について、会社の担当者や産業医、衛生管理者などからの相談を受ける国の窓口です(労働者健康安全機構が運営)。兵庫のセンターは神戸市中央区(三宮駅の近く)にあり、利用や相談はすべて無料です。相談の分野には、産業医学や理学療法の専門の相談員もいます。

兵庫産業保健総合支援センター

相談の秘密は守られます。

専門の相談
産業医学、労働衛生工学、メンタルヘルス、労働衛生の法令、カウンセリング、保健指導、理学療法の相談員が、来所・電話・メールで答えます。産業医学の相談例には「産業医の職務」もあり、産業医に何を頼めばよいか迷ったときにも使えます。相談員は常勤ではないため、答えまで時間がかかることがあります(相談は予約制)
理学療法士の訪問
転倒や腰痛を減らしたい事業場に、理学療法士の相談員が無料で出向き、筋力・柔軟性・バランスなどの測定(機器は使いません)、作業の姿勢や職場環境のチェック、社内セミナーや運動の実技指導をします(労働保険が適用されている事業場が対象)
保健師の訪問
センターの産業保健師が事業場を訪ね、健康管理の進め方、保健指導、健康相談、健康講話、職場巡視について助言します(無料)
心の健康・両立支援
メンタルヘルス対策の促進員が事業場を訪ね、取り組みの始め方を手伝います。管理監督者向けのラインケア研修、若手・新入社員向けのセルフケア研修もあります。病気の治療と仕事の両立支援の制度づくりも、訪問して手伝います
研修
産業医・産業看護職・衛生管理者のほか、事業主や人事労務の担当者が参加できる研修・セミナーもあります
所在地
神戸市中央区御幸通6-1-20 ジイテックスアセントビル8階(JR・阪急・阪神・地下鉄・ポートライナーの三宮駅から歩いて5分ほど)
電話
078-230-0283(FAX 078-230-0284)
受付
8時30分〜17時15分(土日・祝日、年末年始は休み)

50人未満の事業場:県内10の地域産業保健センター

産業医を選ぶ義務のない50人未満の事業場は、地域産業保健センター(通称「地さんぽ」)で、健康診断で所見があった人についての医師の意見、長時間労働者への医師の面接指導、健康相談や保健指導、職場を訪ねての助言などを無料で受けられます。高ストレスの人への医師の面接指導は、ストレスチェックの計画を立てる段階で、対応できるかをセンターに確かめておきます。

センター場所電話
神戸市神戸市医師会館内(神戸市中央区橘通4-1-20)070-2197-8524
尼崎市民健康開発センター ハーティ21内(尼崎市南塚口町4-4-8)070-2197-8526
西宮西宮ハイム602(西宮市染殿町6-12)070-2197-8530
伊丹伊丹市中野西4-65(令和8年3月25日に移転)070-2197-8529
加古川加古川医師会内(加古川市加古川町篠原町103-3 ウェルネージかこがわ5階)070-2197-8531
西脇西脇市多可郡医師会館内(西脇市和田町688)070-2197-8533
姫路姫路市医師会館南館2階(姫路市西今宿1-3-34)070-2197-8528
相生相生市総合福祉会館内(相生市旭1-6-28)070-2197-8535
但馬豊岡市医師会内(豊岡市城南町23-6 豊岡健康福祉センター2階)070-2197-8534
淡路淡路労働基準協会内(洲本市桑間295-2)070-2197-8536

受け持つ地域は、上の早見表のとおりです。開いている日時はセンターごとにちがい、電話に出られないときは兵庫産業保健総合支援センターにつながります。

  • 申し込み:センターのホームページの申込書を、事業場を受け持つ地さんぽにFAXで送ると、コーディネーターから電話があります。健康診断の結果を郵送するときは、簡易書留かレターパックを使うよう案内されています(多くのセンターは、返信用のレターパックの同封も求めています)。
  • 神戸市のセンター:医師の意見を聴くときは、健康診断を受けた全員分の結果のコピーを申込書と一緒に郵送します(それ以外の申し込みは FAX)。

使える回数と、受けられないことがあるとき

使えるのは、1つの事業場から年度に2回までです。国の補助金で運営しているため、状況によっては申し込みを受けられないことがあります。会社全体で50人未満の小さな事業場が優先され、大企業の支店や営業所は、本社などの産業医に協力を頼むよう求められます。毎年続けての利用は、断られることがあります。とくに神戸市地域産業保健センターは、申し込みが多いため、令和8年度は11月20日(金)必着の分で受付を終えます(令和9年度は4月1日から受付の予定。医師の意見を聴く申し込みは、令和9年1月以降に受けた健康診断の分にかぎられます)。

50人未満の会社がしなければならないことは、次の記事でくわしく説明しています。

詳しくは『50人未満の会社の健康管理とは? 産業医がいなくても会社がすることと、無料の地域産業保健センターの使い方』

病気の治療と仕事の両立:県内3つの病院の出張相談窓口

がんなどの病気の治療を続けながら働く社員のことは、センターの相談のほか、県内3つの病院に置かれた「両立支援出張相談窓口」でも相談できます。会社の担当者や産業医、社員本人が使えます。相談や事業場への訪問支援は予約制で、センター(078-230-0283)か、センターのホームページの申込フォームで申し込みます。

阪神

関西労災病院

尼崎市

神戸

神戸労災病院

神戸市中央区

播磨

兵庫県立がんセンター

明石市

兵庫産業保健総合支援センター「治療と仕事の両立支援」から。兵庫県では、兵庫労働局が平成29年度に、県医師会や病院、自治体などと「兵庫県地域両立支援推進チーム」をつくり、両立支援を広める取り組みを続けています。

07兵庫の会社が、産業医を選ぶ前に確かめること

ここまでの兵庫の情報を、選ぶ前のチェックリストにまとめます。

兵庫の会社のチェックリスト

  1. 1

    事業場のある地区の医師会が、産業医の紹介をしているかを確かめた日本医師会の一覧には、県内の10の医師会がのっています。明石市・高砂市・西脇市多可郡の医師会は、受け付ける事業場の地域が決まっています。

  2. 2

    事業場ごとに、届け出先の労働基準監督署を早見表で確かめた神戸市東灘区は西宮署、明石市は加古川署、三田市と丹波篠山市は伊丹署、丹波市は西脇署です。

  3. 3

    自社の健康診断で、所見があった人の数を数えた兵庫県は58.66%(令和6年)。医師の意見は、健康診断から3か月以内に聴きます。

  4. 4

    自社で多いけがを書き出した転倒、腰痛、荷役中のけがなど、職場巡視で見てほしい場所を産業医に伝えられるようにします。センターの理学療法士の訪問も使えます。

  5. 5

    但馬・丹波・淡路などの事業場にも、決まった回数来てもらえるかを確かめた移動の方法と時間も含めて、契約の前に話し合います。

  6. 6

    50人未満の事業場は、地域産業保健センターの受付の状況を確かめた神戸市のセンターは、令和8年度の受付を11月20日必着の分で終えます。

  7. 7

    産業医選任報告を、電子申請で出す準備をした50人以上になってから14日以内に選び、選んだら遅れずに報告します。

産業医を選んだあと、最初の1か月にすることと、1年目の進め方は、次の記事にまとめています。

詳しくは『はじめて産業医を選任したら? 最初の1か月に会社がすることと、1年目の流れ(月ごとの例)』

転倒・腰痛の予防と、健康診断のあとの対応は、同じ産業医に続けて見てもらうと、職場の様子をふまえて進めやすくなります。

津山産業医事務所なら

  • 1

    兵庫県は訪問エリアです

    兵庫県は、当社が訪問している中国・四国・近畿の14府県に入っています。代表の産業医が自ら職場に伺い、職場巡視や衛生委員会に出席します。

  • 2

    就業判定・面談・衛生講話

    健康診断の結果をもとにした就業判定、長時間労働者や高ストレスの人の面談、社員向けの衛生講話に対応します。面談はオンラインでもできます。

  • 3

    50人未満の事業場のご相談も

    まだ50人未満の事業場のご相談もお受けしています。50人を超えたときは、そのまま産業医の契約に切り替えられます。

おわりに

このコラムのまとめ

  • 産業医を探すときは、地区の医師会にも相談できます。日本医師会の一覧には、神戸市中央区・尼崎市・西宮市・川西市・明石市・高砂市・三木市・西脇市多可郡・佐用郡・丹波篠山市の10の医師会がのっています。
  • 届け出先は、県内11の労働基準監督署のどれかです。神戸市の中でも区によって分かれ、東灘区は西宮署。明石市は加古川署、丹波篠山市は伊丹署、丹波市は西脇署です。
  • 兵庫県の定期健康診断で所見のあった人は、令和6年に58.66%と全国(59.44%)より少し低いものの、少しずつ上がっていて、令和7年は59.0%でした。
  • 令和7年の県内の労働災害は5,262人。転倒(27.2%)と動作の反動・無理な動作(15.0%)で4割をこえ、転倒の73%は50歳以上の人です。
  • 兵庫産業保健総合支援センターの相談や支援は無料で、理学療法士や保健師が事業場を訪ねる支援もあります。両立支援は、県内3つの病院の窓口でも相談できます。
  • 50人未満の事業場は、10の地域産業保健センターを年度に2回まで無料で使えます。神戸市のセンターは、令和8年度の受付を11月20日必着の分で終えます。

兵庫県では、地域によって届け出先や窓口が分かれ、産業医を紹介している医師会も地区ごとにちがいます。まず自社の事業場の地区の医師会と、受け持ちの署・窓口を押さえ、そのうえで、健康診断のあとの対応と転倒・腰痛の予防を、産業医と一緒に進めていきましょう。

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このコラムは、2026年10月時点の内容で書いています。