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和歌山の会社が産業医を選ぶには? 地区の医師会の紹介窓口と県内5つの届け出先、全国より高い健診の有所見率

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和歌山の会社が産業医を選ぶには? 地区の医師会の紹介窓口と県内5つの届け出先、全国より高い健診の有所見率のイメージ画像

和歌山県内で、常時50人以上が働く事業場は、産業医を選ばなければなりません。産業医の決まりそのものは全国で同じなので、ここでは短くふれるだけにします。そのかわりに、産業医を紹介している地区の医師会、県内5つの労働基準監督署と50人未満の事業場の窓口の受け持ち、10年続けて上がっている健康診断の有所見率、県内の労働災害の数字、無料で使える相談先など、和歌山の会社が知っておくと役立つことを集めました。

この記事でわかること

  • 事業場に産業医を紹介している県内の地区の医師会(海南・新宮市・東牟婁郡)と、産業医の名簿を公開している医師会
  • 5つの労働基準監督署と5つの地域産業保健センターの受け持ち:岩出市・紀の川市・みなべ町はまちがえやすいこと
  • 和歌山県の健康診断で所見のある人の割合は10年続けて上がり、令和7年は63.9%で全国より4.2ポイント高いこと
  • 令和7年の県内の労働災害:亡くなった人は過去最少の4人、けがで休んだ人は1,156人に増え、約7割が50人未満の事業場で起きていること
  • 和歌山産業保健総合支援センターと5つの地域産業保健センター、両立支援の相談ができる13の病院

01産業医の決まりは全国共通。和歌山の会社がまず押さえること

産業医を選ぶ決まり(労働安全衛生法)に、和歌山県だけのものはありません。まず、次の4つを押さえておきます。

  • 人数は会社全体ではなく、本社・支店・工場・店舗などの場所(事業場)ごとに数えます。常時50人以上が働く事業場ごとに、産業医を選びます。
  • 50人以上になった日から14日以内に選びます(労働安全衛生規則 第13条)。
  • 選んだら「産業医選任報告」を、その事業場を受け持つ労働基準監督署に出します。2025年1月から原則として電子申請です。和歌山県内の届け出先は、5つの署のどれかです。
  • 2026年8月1日からは、産業医が辞めたとき(辞任・解任・退任)も、遅れずに監督署へ報告することになりました。新しい産業医の選任報告と一緒に報告すれば、別に出す必要はありません。

県内に、働く人が50人以上の事業所がどのくらいあるかは、国の経済センサスでおおよそわかります。和歌山県は、50人以上の事業所の割合も、そこで働く人の割合も、全国より低く、小さな事業所で働く人が多い県です。

1,023従業者が50人以上の
県内の民営の事業所

3.4%県内の民営の事業所
(30,111)にしめる割合。全国は4.3%

35.4%県内の従業者のうち、50人以上の
事業所で働く人。全国は45.0%

総務省・経済産業省「令和6年経済センサス‐基礎調査」(2024年6月1日現在。民営の事業所で、雇用者のいない個人経営の事業所を除く)の第5表から計算しました。経済センサスの「従業者」には役員なども入り、法律の「常時50人以上の労働者」とは数え方がちがうので、目安の数です。

人数ごとに必要な産業医の数や、選ぶ期限・罰則などは、次の記事にまとめています。

詳しくは産業医の選任義務とは? 人数ごとの早見表(50人・1,000人・3,001人)と、14日以内の期限・罰則

02和歌山で産業医を探す:紹介をしている地区の医師会

日本医師会の産業医のサイト(全国医師会産業医部会連絡協議会)の「事業場、産業医の紹介を行っている医師会一覧」には、和歌山県内の3つの医師会がのっています。海南市・紀美野町の海南医師会と、県の南東部の新宮市医師会・東牟婁郡医師会です。

海南市・紀美野町

  • 海南医師会

    073-483-4791

    事務所は海南市日方の海南保健福祉センター3階。海南市と紀美野町の医師の会です

新宮市・東牟婁郡

  • 新宮市医師会

    0735-21-1529

    事務所は新宮市伊佐田町にあります
  • 東牟婁郡医師会

    0735-59-3403

    事務所は東牟婁郡太地町にあります

日本医師会 全国医師会産業医部会連絡協議会「産業医の事業場紹介」(2026年10月に確認)から。事務所の場所は、それぞれの医師会のホームページで確かめました。

田辺市・西牟婁郡では、医師会が産業医の名簿を公開しています

田辺市医師会と西牟婁郡医師会は、ホームページの「産業医」のページに、産業医の資格をもつ会員の名前・医療機関・電話の一覧をのせています(田辺市医師会は2025年3月3日現在、西牟婁郡医師会は令和7年5月31日現在)。田辺市医師会は、医師会の産業医部会が、従業員50人以上の事業所の嘱託産業医の仕事もしていると案内しています。田辺市や白浜町・上富田町・すさみ町の事業場は、この名簿から近くの医療機関に問い合わせる方法もあります。

一覧の医師会に電話するときは、条件を確かめましょう

日本医師会の一覧には、和歌山県内の3つの医師会について、紹介の条件などの注記はありません。まずは電話で、いまも紹介をしているか、どの地域の事業場が対象かを確かめましょう。一覧にない地域の事業場も、事業場の近くの地区の医師会に相談してみる方法があります。県内の11の地区の医師会のホームページは、和歌山県医師会の「郡市医師会リンク」から開けます。なお、和歌山県医師会の「産業医情報」のページは、医師に向けた案内です。

問い合わせる前に、社内でそろえておくこと

  • どの事業場に、何人が働いているか:地区の医師会は地域ごとの会なので、事業場の所在地をはじめに伝えます。50人以上の事業場がいくつもあるときは、場所ごとに書き出します。
  • 選ぶ期限:50人以上になった日から14日以内です。人数が50人に近づいた時点で、早めに問い合わせると安心です。
  • 来てほしい回数と、お願いしたい仕事:毎月か2か月に1回か、衛生委員会の日にあわせるか。健康診断のあとの医師の意見、長時間労働者や高ストレスの人の面接、職場巡視など、お願いしたい仕事も書き出しておきます。

紹介を受けた医師や名簿から問い合わせた医師とは、契約の前に会って、来てもらう回数や頼む仕事をすり合わせましょう。候補のくらべ方や、面談で聞くことは、次の記事にまとめています。

詳しくは『産業医の選び方:嘱託産業医を選ぶ前に整理すること、比べる7つのポイントと面談で聞くこと』

03県内の届け出先:5つの労働基準監督署。50人未満の窓口とずれる所に注意

産業医選任報告は、本社の所在地ではなく、産業医を選んだ事業場の所在地を受け持つ労働基準監督署に出します。和歌山県には労働基準監督署が5つ、50人未満の事業場が使う地域産業保健センターも5つあります。ただし、受け持つ地域が2か所でずれていて、センターの名前も、田辺のほかは監督署とちがいます(和歌山市・海南、日高・有田、伊都・那賀、紀南)。下の早見表で、届け出先と50人未満の窓口が一度にわかります。

  • 地域

    市町村

    届け出先

    50人未満の窓口

  • 海草

    和歌山市・海南市・海草郡(紀美野町)

    届け出先和歌山署

    50人未満の窓口和歌山市・海南

  • 那賀

    岩出市要注意

    届け出先和歌山署

    50人未満の窓口伊都・那賀

  • 紀の川市要注意

    届け出先橋本署

    50人未満の窓口伊都・那賀

  • 伊都

    橋本市・伊都郡(かつらぎ町・九度山町・高野町)

    届け出先橋本署

    50人未満の窓口伊都・那賀

  • 有田

    有田市・有田郡(湯浅町・広川町・有田川町)

    届け出先御坊署

    50人未満の窓口日高・有田

  • 日高

    御坊市・日高郡(美浜町・日高町・由良町・印南町・日高川町)

    届け出先御坊署

    50人未満の窓口日高・有田

  • 日高郡のみなべ町要注意

    届け出先田辺署

    50人未満の窓口日高・有田

  • 西牟婁

    田辺市・西牟婁郡(白浜町・上富田町・すさみ町)

    届け出先田辺署

    50人未満の窓口田辺

  • 東牟婁

    新宮市・東牟婁郡(那智勝浦町・太地町・古座川町・北山村・串本町)

    届け出先新宮署

    50人未満の窓口紀南

届け出先は、和歌山労働局「労働基準監督署の所在地・開庁時間及び管轄区域」から。50人未満の窓口は、和歌山産業保健総合支援センターの「地域産業保健センター」のページの地図で確かめました(文字の一覧はありません)。地域の分け方は、和歌山県の振興局の区域(和歌山県振興局設置条例)にならいました。

届け出先と50人未満の窓口が、ちがう地域になる所

岩出市は、届け出先は和歌山署ですが、50人未満の窓口は「和歌山市・海南」ではなく「伊都・那賀」のセンターです。みなべ町は日高郡ですが、届け出先は御坊署ではなく田辺署です。一方、50人未満の窓口は「田辺」ではなく「日高・有田」のセンターです。紀の川市は和歌山市のとなりですが、届け出先は橋本署です。有田と海南には監督署がなく、有田市・有田郡は御坊署、海南市・紀美野町は和歌山署の受け持ちです。

本社が和歌山市でも、届け出先は事業場ごとです

たとえば、和歌山市の本社、紀の川市の工場、田辺市の倉庫がどれも50人以上なら、それぞれに産業医を選び、和歌山・橋本・田辺の3つの署に届け出ます。50人未満の事業場が使う地域産業保健センターも、同じように事業場ごとに決まります。

労働基準監督署の所在地と電話

労働基準監督署所在地電話
和歌山和歌山市黒田二丁目3番3号 和歌山労働総合庁舎1階073-407-2201
御坊御坊市湯川町財部11320738-22-3571
橋本橋本市東家六丁目9番2号0736-32-1190
田辺田辺市明洋二丁目24番1号0739-22-4694
新宮新宮市清水元一丁目2番9号0735-22-5295

和歌山署は安全衛生課の番号です(ほかの4つの署は、代表の番号)。開庁は平日の8時30分から17時15分までで、労働局は、窓口と電話は平日の9時〜12時・13時〜16時45分に使うようすすめています。産業医選任報告は、電子申請なら窓口に行かずに出せます。

04和歌山の健康診断:所見のある人の割合が10年続けて上がっている

和歌山労働局によると、令和7年に県内で定期健康診断を受けた約7万人のうち、何らかの所見(異常の所見)があった人は63.9%でした。全国(59.7%)より4.2ポイント高く、和歌山県は平成18年から毎年、全国を上回っています。

63.9%和歌山県(令和7年)
何らかの所見があった人

59.7%全国(令和7年)

約4.4万人県内で所見があった人
(44,423人)

和歌山県の有所見率(何らかの所見があった人の割合)

平成28年

56.5%

平成29年

57.3%

平成30年

57.8%

令和元年

58.0%

令和2年

59.1%

令和3年

59.4%

令和4年1〜9月分と10〜12月分を合わせた値

60.1%

令和5年

61.6%

令和6年

62.8%

令和7年

63.9%

10年で7.4ポイント上がりました。全国は令和7年に59.7%です。

和歌山労働局「グラフでみる和歌山県の労働災害 令和8年度版」の「年別定期健康診断実施結果」から。棒の長さは0〜70%の同じ目盛りです。令和2・3・5・6年の値は、厚生労働省「定期健康診断結果報告」(e-Stat)の都道府県別の表とも同じです(令和7年の国の表は、まだ出ていません)。令和4年は、途中で健康診断の決まり(労働安全衛生規則)が変わり、国の集計が2つの期間に分かれているため、労働局が2つを合わせた値です。もとになっているのは、常時50人以上の労働者を使う事業者が労働基準監督署に出した報告です。

項目で見ると:血圧と血中脂質の所見が全国より3ポイント以上高い

令和6年 健診の項目ごとの有所見率

和歌山県全国

血中脂質コレステロール・中性脂肪

34.7%31.2%

血圧

22.3%18.4%

肝機能

17.3%16.2%

血糖

12.4%13.1%

心電図

12.3%10.9%

貧血

9.2%8.9%

聴力(4000Hz)高い音の聞こえ

9.1%7.2%

7つのうち6つの項目で、和歌山県が全国より高くなっています(血糖だけは全国より低い)。

和歌山労働局「一般定期健康診断実施状況・健診項目別有所見率の状況(令和元年~令和6年)」から(項目ごとの値は、令和6年が最新です)。棒の長さは0〜40%の同じ目盛りです。

  • 血圧の所見は、令和元年の18.5%から令和6年の22.3%まで、毎年上がっています。労働局は「全国値を大きく上回っています」としています。
  • 心電図の所見は、令和4年までは全国より低かったのが、2年続けて上がり、令和6年は全国より1.4ポイント高くなりました。
  • 血糖の所見は全国より低いままですが、令和6年は前年より1.7ポイント上がり、差が縮まっています。

血圧や脂質、心電図の所見は、放っておくと脳や心臓の病気につながることがあります。所見のあった社員に受診をすすめ、仕事の量や時間に配慮が要るかを医師に確かめることが大切です。

所見があった社員には、医師の意見が必要です

健康診断で異常の所見があった社員については、健康診断から3か月以内に医師の意見を聴き(労働安全衛生法 第66条の4、労働安全衛生規則 第51条の2)、必要なら作業の内容や労働時間を見直します(法 第66条の5)。県の割合でいえば、100人の事業場で64人ほどになります(実際の人数は事業場によってちがいます)。

05和歌山の労働災害:亡くなった人は過去最少、けがで休んだ人は増えた

けがなどで4日以上休んだ人

1,156人

令和7年。前年より36人(3.2%)増えた

亡くなった人

4人

前年は10人。統計を取り始めてからいちばん少ない

いちばん多いのは転倒

326人

全体の28.2%。前年より31人(10.5%)増え、10年で約4割増えた

事故の型ごとの人数(令和7年・休業4日以上)

転倒

326人

墜落・転落

212人

動作の反動・無理な動作腰痛など

166人

はさまれ・巻き込まれ

91人

交通事故(道路)

73人

激突

62人

そのほか切れ・こすれ、飛来・落下など

226人

転倒、墜落・転落、腰痛などの「動作の反動・無理な動作」の3つで704人、全体の6割あまりです。年齢では、60歳以上が417人で全体の36.1%をしめ、前年(377人、33.7%)より増えました。転倒は、保健衛生業・商業・製造業の順に多く、床や通路などでの転倒が約8割です。

けがの約7割は、50人未満の事業場で起きている

事業場の規模ごとの人数(令和7年・休業4日以上)

10人未満

311人

10〜29人

329人

30〜49人

165人

50〜99人

155人

100〜299人

167人

300人以上

29人

50人未満の事業場で805人、全体の約7割です。

産業医を選ぶ義務のない小さな事業場でも、けがの予防と健康管理は欠かせません。50人未満の事業場は、地域産業保健センターの医師の相談などを無料で使えます(くわしくは、このあとの「和歌山で無料で使える相談先」で)。

業種で見ると

業種休業4日以上多いけがなど
製造業220人前年より25人減。うち食料品製造業76人。転倒、はさまれ・巻き込まれ、墜落・転落で55.9%
商業192人うち小売業141人。転倒がいちばん多く、墜落・転落、交通事故と合わせて6割あまり
保健衛生業190人うち社会福祉施設157人(前年より24人増)。転倒と腰痛などの動作の反動で66.3%
建設業123人前年より20人増。墜落・転落が35.0%
運輸交通業116人うちトラックなどの道路貨物運送業101人。墜落・転落がいちばん多い
農林業99人前年より28人(39.4%)増。墜落・転落がいちばん多い
接客娯楽業66人前年より23人減。うち飲食店28人、旅館業26人

監督署の地域で見ると:橋本署の地域が3割増えた

労働基準監督署の地域ごとの人数(令和7年・休業4日以上)

和歌山前年より47人減

500人

田辺前年より13人増

199人

橋本前年より45人(30.4%)増

193人

御坊前年より20人(12.5%)増

180人

新宮前年より5人増

84人
  • 亡くなった4人は、和歌山署の地域で3人、御坊署の地域で1人でした。業種は建設業2人、製造業1人、鉱業1人で、4人とも50歳代です。
  • 仕事が原因の病気(業務上疾病)で4日以上休んだ人は96人で、そのうち腰痛が49人でした(重い物を持ったときなどに急に起きた腰痛41人と、それ以外の仕事による腰痛8人)。

和歌山労働局「『令和7年 労働災害発生状況』について」(令和8年6月26日)とその別添、「グラフでみる和歌山県の労働災害 令和8年度版」から。休業4日以上。新型コロナウイルス感染症にかかったことによるものは除きます。増えた割合のうち、署ごとのものは、この記事で計算しました。

和歌山労働局の目標と、令和7年までの結果

和歌山労働局は、第14次労働災害防止推進計画(令和5〜9年)で、県内の目標を決めています。休業4日以上の死傷者は3年続けて目標を上回り、令和8年の目標は1,089人以下に直されました。

  • 亡くなった人(令和5〜9年の5年の合計)

    目標39人以下(1年に7〜8人)

    令和5〜7年21人残り2年で18人まで

  • 休業4日以上の死傷者(1年)

    目標令和7年は1,111人以下

    令和7年1,156人目標より多い

和歌山労働局「『令和7年 労働災害発生状況』について」の別添5(第14次労働災害防止推進計画の進捗と目標の修正)から。亡くなった人は令和5年7人・令和6年10人・令和7年4人で、合計はこの記事で計算しました。

この数字から、産業医に頼みたいこと

和歌山の数字から、確かめておきたいこと

健康診断のあと
県の有所見率は10年続けて上がり、血圧と血中脂質の所見がとくに全国より高くなっています。所見のあった人への医師の意見(就業判定)と、受診のすすめまで頼めるか。
転倒と腰痛の予防
転倒は10年で約4割増え、介護などの社会福祉施設では転倒と腰痛が多くなっています。床・通路・段差と、抱え上げる作業の姿勢を、職場巡視で一緒に見てもらえるか。
50人未満の支店・店舗
けがの約7割は50人未満の事業場で起きています。50人以上の本社の産業医に、小さな支店や店舗の健康管理も相談できるか。

ここでの数字は県全体のものです。自社の健康診断の結果やけがの記録と並べて見ると、どこから手をつけるかが見えてきます。

06和歌山で無料で使える相談先

和歌山産業保健総合支援センター

職場の健康について、会社の担当者や産業医、衛生管理者などからの相談を受ける国の窓口です(労働者健康安全機構が運営)。和歌山のセンターは、和歌山市吹上の和歌山県日赤会館の中にあります。相談は無料で、来所の相談は予約制です。

和歌山産業保健総合支援センター

来所の相談は、電話・メール・FAXで前もって予約します。

専門の相談
産業医学、労働衛生工学、労働衛生の法令、メンタルヘルス、カウンセリング、保健指導、運動指導(健康運動指導士)の7つの分野の相談員が、窓口・電話・メール・FAXで相談に応じます。精神科医によるメンタルヘルスの相談も、原則として月に1回(半日)あります
会社に来てもらう
職場巡視などの実践的な相談や、労働衛生工学の相談は、内容によって事業場に出向いての相談にも対応しています。メンタルヘルス対策の体制づくり・ストレスチェックの進め方などの訪問支援、管理職や若い社員への教育も無料です
研修・講師
研修の受講料は無料です。会社が開く研修に講師を頼むときは、センターと「共催」にすれば、講師の謝金・旅費はかかりません(有料で収益を目的とする研修などは対象外)
県内の健診機関
ホームページの「ココだけ情報館」に、市町村ごとの健康診断の実施機関の名簿があります
所在地
和歌山市吹上2丁目1番22号 和歌山県日赤会館7階
電話
073-421-8990(FAX 073-421-8991)
受付
8時30分〜17時15分(土日・祝日、年末年始は休み)

和歌山県は南北に長く、紀南などでは専門の窓口に相談しにくいことがあります。センターは、オンラインの相談や出張の相談で、地域によらず支援できるようにしていると紹介しています(労働者健康安全機構『産業保健21』第125号)。田辺市や新宮市の会社も、まずは電話で相談のしかたを聞いてみましょう。

50人未満の事業場:県内5つの地域産業保健センター

産業医を選ぶ義務のない50人未満の事業場は、地域産業保健センターで、次のサービスを無料で受けられます。医師や保健師が事業場に出向くか、決まった場所で対応し、検査や治療などの診療はしません。

  • 健康診断で所見があった社員についての医師の意見(意見聴取)
  • 長時間労働者(時間外・休日労働が月80時間を超えた人)と、ストレスチェックで高ストレスとされた人への医師の面接指導
  • 脳・心臓の病気のリスクが高い人の健康相談・保健指導と、心の不調の相談(心の不調の相談は、本人だけでなく会社からも申し込めます)
  • 事業場を訪ねての産業保健の指導
センター受け持ち場所電話
和歌山市・海南和歌山市・海南市・紀美野町和歌山市手平2丁目1-2 和歌山ビッグ愛4階073-431-1119
伊都・那賀岩出市・紀の川市・橋本市・伊都郡紀の川市東大井366-2 那賀医師会館1階0736-78-3875
日高・有田有田市・有田郡・御坊市・日高郡(みなべ町をふくむ)御坊市薗290 日高医師会館内0738-22-5344
田辺田辺市・西牟婁郡田辺市新屋敷町1-8 田辺市医師会館内080-7303-4088
紀南新宮市・東牟婁郡新宮市緑ヶ丘3-3-29 尾崎ビル4階0735-21-3313

和歌山産業保健総合支援センター「地域産業保健センター」から。受け持ちは、同じページの地図で確かめました。担当の人がいないときは留守番電話になるので、メッセージを残すと折り返しの連絡があります。

  • 申し込み:事業場の所在地を受け持つセンターに申し込みます。支援の枠に限りがあるので、まずは電話で相談します。申込書は、産業保健総合支援センターのホームページの「様式地1-1 健康相談・面接指導 利用申込書」です。
  • 労災保険に特別加入している個人事業者なども、対象になります。

使えないことがあるとき

センターの案内には「同じ事業場または、労働者が2回以上利用できない場合があります」とあります。中小企業の小さな事業場が優先され、会社全体の産業保健をまとめる産業医(総括産業医)がいる会社の小さな事業場は、対象になりません。申込書では、50人未満であること、総括産業医がいないこと、労災保険に入っていることなども確かめます。

50人未満の会社がしなければならないことは、次の記事でくわしく説明しています。

詳しくは『50人未満の会社の健康管理とは? 産業医がいなくても会社がすることと、無料の地域産業保健センターの使い方』

病気の治療と仕事の両立:県内13の病院の相談窓口

がんなどの病気の治療を続けながら働く社員のことは、センターで相談できます(無料)。センターの担当者が会社を訪ねて制度を説明したり、治療中の社員・会社・主治医の意見をもとに、働き方の調整を手伝ったりします(調整は本人の同意が必要です)。相談は会社の担当者だけでなく、働いている本人もできます(退職した人は対象外)。

また、センターと協定を結んでいる県内13の病院に、両立支援の相談窓口があります。

両立支援の相談窓口がある病院(13)

和歌山市

  • 和歌山ろうさい病院
  • 日本赤十字社和歌山医療センター
  • 和歌山県立医科大学附属病院
  • 角谷リハビリテーション病院
  • 和歌浦中央病院

紀の川・橋本

  • 公立那賀病院(紀の川市)
  • 橋本市民病院(橋本市)

御坊・日高

  • ひだか病院(御坊市)
  • 北出病院(御坊市)
  • 国立病院機構和歌山病院(美浜町)

田辺・新宮

  • 紀南病院(田辺市)
  • 南和歌山医療センター(田辺市)
  • 新宮市立医療センター(新宮市)

和歌山労働局・和歌山産業保健総合支援センターなど『治療と仕事の両立支援事例集~和歌山~』(令和7年7月)の「連携協力協定を締結している医療機関(令和7年7月現在)」から。窓口の部署・電話・受付時間は病院ごとにちがうので、この事例集か、センターの両立支援のページで確かめてください。

和歌山ろうさい病院の窓口は、ほかの病院にかかっている人も使えます

和歌山ろうさい病院(和歌山市木ノ本)の「治療と仕事のための両立支援相談窓口」は無料で、働きながら治療を受けている人や家族、事業場の担当者などが、この病院を受診していなくても相談できます(平日8時15分〜17時、本館1階の患者サポートセンター)。病院は、会社の人事・労務の担当者の労務管理の相談は、産業保健総合支援センターへと案内しています。

07和歌山の会社が、産業医を選ぶ前に確かめること

ここまでの和歌山の情報を、選ぶ前のチェックリストにまとめます。

和歌山の会社のチェックリスト

  1. 1

    事業場ごとに、届け出先の労働基準監督署を早見表で確かめた岩出市は和歌山署、紀の川市は橋本署、みなべ町は田辺署。有田市・有田郡は御坊署です。

  2. 2

    産業医の探し方を決めた地区の医師会に頼むなら、事業場の所在地・人数・選ぶ期限・来てほしい回数をそろえてから電話します。

  3. 3

    自社の健康診断の結果を、県の有所見率とくらべた県全体は63.9%(令和7年、全国は59.7%)。血圧(22.3%)と血中脂質(34.7%)の所見が全国より高くなっています(令和6年)。

  4. 4

    自社で多いけがと、転倒しやすい場所を書き出した県内の転倒は10年で約4割増え、60歳以上の人のけがが全体の36.1%です。

  5. 5

    50人未満の事業場は、地域産業保健センターの窓口を確かめた岩出市は「伊都・那賀」、みなべ町は「日高・有田」のセンターです。まずは電話で申し込みます。

  6. 6

    産業医選任報告を、電子申請で出す準備をした50人以上になった日から14日以内に選び、選んだら遅れずに報告します。産業医が代わるときは、辞めた産業医のことも報告します。

産業医を選んだあと、最初の1か月にすることと、1年目の進め方は、次の記事にまとめています。

詳しくは『はじめて産業医を選任したら? 最初の1か月に会社がすることと、1年目の流れ(月ごとの例)』

健康診断のあとの対応と、転倒や腰痛の予防は、職場を知っている同じ産業医に続けて見てもらうと進めやすくなります。

津山産業医事務所なら

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    和歌山県は訪問エリアです

    和歌山県は、当社が訪問している中国・四国・近畿の14府県に入っています。代表の産業医が自ら職場に伺い、職場巡視や衛生委員会に出席します。

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    就業判定・面談・衛生講話

    健康診断の結果をもとにした就業判定、長時間労働者や高ストレスの人の面談、社員向けの衛生講話に対応します。面談はオンラインでもできます。

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    50人未満の事業場のご相談も

    まだ50人未満の事業場のご相談もお受けしています。50人を超えたときは、そのまま産業医の契約に切り替えられます。

おわりに

このコラムのまとめ

  • 日本医師会の一覧には、事業場に産業医を紹介している和歌山県内の3つの医師会(海南・新宮市・東牟婁郡)がのっています。田辺市医師会と西牟婁郡医師会は、産業医の名簿を公開しています。
  • 届け出先は5つの労働基準監督署のどれかです。岩出市は和歌山署、紀の川市は橋本署、みなべ町は田辺署で、岩出市とみなべ町は50人未満の窓口の地域が届け出先とちがいます。
  • 県の定期健康診断で所見のあった人は、令和7年に63.9%で全国(59.7%)より4.2ポイント高く、10年続けて上がっています。血圧と血中脂質の所見がとくに高くなっています。
  • 令和7年の県内の労働災害は、亡くなった人が過去最少の4人、けがで4日以上休んだ人は1,156人に増えました。いちばん多いのは転倒で、約7割が50人未満の事業場で起きています。
  • 和歌山産業保健総合支援センターと5つの地域産業保健センター、両立支援の13の病院の窓口を、無料で使えます。

和歌山県では、地区の医師会の紹介や産業医の名簿を使える地域があり、届け出先と50人未満の窓口は地域ごとに分かれています。まず自社の事業場の受け持ちを確かめ、自社で多い健康の問題とけがから、産業医と一緒に手をつけていきましょう。

あわせて読みたい産業医の選任義務とは? 人数ごとの早見表(50人・1,000人・3,001人)と、14日以内の期限・罰則

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「うちは対象?」「何から始めればいい?」という段階から、お気軽にご相談ください。

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出典

このコラムは、2026年10月時点の内容で書いています。